ANAを直撃! 森会長の女性蔑視発言で五輪スポンサー継続は
ANA広報の見解は
公式パートナーの一社であるANAは昨年9月、所属選手の競泳・瀬戸大也(26)の不倫問題が発覚した際、契約を打ち切った。不倫選手とは即座に契約解除しても、男女平等というオリンピズムの原則を無視する者が、大会の「顔」になっている東京五輪の支援は継続するのか。ANA広報部に聞いた。
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――ANAは昨年、不倫が発覚した瀬戸選手を「イメージにそぐわない」と、契約を打ち切りました。森会長の女性蔑視発言について、どう捉えていますか。
「私どもは五輪の精神に則って、コロナを克服した後の安心安全な世界の象徴として開催されることを応援していきます」
――……と言いますと、どう受け止めているのでしょうか。
「あくまで、オリンピック精神に則ってと」
――つまり、ANAとしては「大会組織委を応援しているのではなく、五輪理念をスポンサードしているため、森会長個人が何を言おうと関係ない」ということですか。
「私どもといたしましては、五輪に関しては、その精神に則った開催を期待する立場であり、個々の発言にお答えすることは差し控えさせていただきます」
――莫大な費用が掛かる五輪スポンサーを続けることを、社内にはどう説明しているのですか。
「我々の航空業界もコロナの影響を受けていますが、五輪を成功させて『安心安全』をアピールしていきたいと考えています」
――(公式パートナーの)契約は続けると。
「そうですね」
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今回の森会長の発言に関するANAの正式な回答は以下の通りだ。
「『多様性と調和』が東京オリンピック・パラリンピックの核となる精神の一つであります。その精神が尊重され、『コロナを克服した後の安心、安全な世界の象徴として』開催されることを期待しております」
コロナ禍に喘ぐANAホールディングスは先月29日、2020年4月~12月期の連結純損益は3095億円の赤字と発表。大量の人員削減、賃金減らし、外部企業への多数出向など生き残りに必死だ。五輪のスポンサー継続に社員から文句は出ないのだろうか。