原監督がCS敗退後に辞任を表明「私も辞めます」すると…
巨人がリーグ3連覇を達成した流れで、私は翌2015年も一軍のバッテリーコーチを務めることになった。が、この年は2位でV逸。クライマックスシリーズでヤクルトに敗れると、原辰徳監督が辞任を表明した。「この3年間、なかなか成績が上がらずに少しずつ下降線をたどっている。長年監督をやらせてもらったけど、そろそろ潮時」というコメントを聞いて心が痛くなった。
「監督が辞めるんだから私も辞めます」
球団にそう願い出た。監督の契約途中に優勝を逃したら、コーチが責任を取るべきだと以前述べた。共に4シーズンを過ごした原監督が契約を更新しないというのだから、一緒に辞めるのは当然だ。が、球団は「待ってください」の一点張りだ。
「それはありがたいですけど、残るわけにはいきません」
当時の堤辰佳GMは何度も電話をくれた。すると、今度は原監督から電話がかかってきた。
「おい、そんなに慰留してくれるんだったら残れよ!」
「いや、やっぱりそれはできません」