大谷“リアル二刀流”は想像絶する消耗…今後の課題浮き彫り
五回に本塁ベースカバーに入った際、走者にスライディングされてふくらはぎを痛めて降板。18年以来3年ぶりの白星は手にできなかったものの、米メディアも褒めちぎった通り、万人の想像を超えるパフォーマンスを発揮したのは間違いない。「歴史的な快挙」と大騒ぎされるのも、投打に高い潜在能力を持った選手ですら、フィジカルへの負担を考慮して挑戦を避けてきたからではないか。投手と打者の両立は、単純に考えても倍の労力が必要になるからだ。
■「投げ込み、走り込みがおろそかになりかねない」
NHK―BS1の大リーグ中継で、この試合の解説を務めた評論家の武田一浩氏がこう言う。
「DHを解除してスタメン出場した最初の試合としては投打ともパフォーマンスは申し分なかったと思います。60球を超えたあたりから抜ける球が増えたり、制球が乱れたのは、スタミナ切れが原因でしょう。大谷はオープン戦の登板で4イニングが最長で、球数は63が最多だった。唯一の不安は体調不良と故障だけですね」
Jスポーツメジャーリグ中継で解説を務める三井浩二氏は「リアル二刀流」の負担の大きさ、調整の難しさをこう指摘する。