卓球代表は8カ月“中国レス”も 五輪ぶっつけ本番はむしろ吉
「試合をすればするほど実力差がハッキリしますし、分析も進む。レベルに差がある場合、対戦して得をするのは強者側だと私は考えています。だから長期的な間が空くことは日本にとってはプラスです。中国からすれば、日本勢がどれだけ成長し、新しい技を身に付けたのかというデータが取れない。この期間で実力をさらに磨いた上でのぶっつけ本番ならば、本来の力関係と違う番狂わせが生じる確率が上がると思います」
特にエース伊藤は独特な戦闘スタイルから、この恩恵を多く受けるという。
「ドライブで攻める普通の選手と違って、積極的にスマッシュを打つ。回転の分かりにくいサービスもある。ラケットの裏面は『表ソフト』という回転の掛かりにくいラバーを付けているため、彼女ならではの独特な技も多く、非常にユニークな選手です。伊藤は相手に手の内を見せるのを避けたいし、中国側は少しでも多く伊藤とやっておきたい、という状況だったのです」
長らく五輪表彰台の1位、2位を独占してきた中国に、一泡吹かせることができるか。