好スタート切ったエンゼルス最大の不安は「大谷の二刀流」
「マドン監督も二刀流の調整の難しさを痛感しているのでしょう。開幕前は『投手中心の起用になる』と話していましたが、今季初戦で露呈したようにマウンドでのスタミナ不足は否めません。投手専念であれば、レギュラーシーズン中であっても走り込んだり、マメを予防するためにある程度の投げ込みはできるとは思いますが、二刀流ではそれも難しい。開幕から大谷の打撃が好調なだけになおさらでしょう。首脳陣からすれば、投手として起用しにくいのではないか」(Jスポーツメジャーリーグ中継で解説を務める評論家の三井浩二氏)
エ軍は先発6人制を敷いており、大谷はローテーションの4番手だ。大谷が先発を回避したことで、他の先発陣にしわ寄せが生じている。通常通りなら中5日の先発だが、開幕投手を務めた右腕バンディ、左腕キンターナの2人は中4日での登板を強いられた。
「エ軍は現状、大谷の状態を最優先してローテを形成しています。先発6人制は他の投手も納得しているはずですが、登板順が崩れると、調整が難しくなり、各投手とも消耗しかねない。キャニングは右肘に不安を抱え、ヒーニーは18年に大谷が受けた靱帯を修復するトミー・ジョン手術を受けた。カッブも右肩に古傷を抱えている。大谷中心のローテが他の投手陣へのしわ寄せとなり、好調なリリーフ陣の負担にもつながりかねません」(前出の三井氏)
大谷本人が投手として不安を抱えているうえ、先発回避の影響が他の投手陣にも及んでいる。好スタートを切ったエ軍に不安があるとすれば二刀流の弊害か。