羽生結弦「卒論」流出の波紋…現行採点制度への不満つづる
《ジャンプの評価基準は明記されているものの曖昧な部分が多く、その試合の審判員の裁量に委ねられている部分が大きい》
フィギュアスケート羽生結弦(26)がつづった卒業論文の一部である。
■「女性自身」が報道
昨年、早稲田大学人間科学部通信教育課程を卒業した羽生。同学部発行の学術誌に特別寄稿するために加筆修正された論文の中身を、発売中の「女性自身」が報じているのだが、それによると羽生は論文で、現行の採点制度やその不備を悪用する選手やスタッフを痛烈に批判。ループジャンプの際、回転数を稼いでから離氷する選手を《稚拙なジャンプ》と斬り捨て、減点対象と明記しながら離氷を判定する基準がないと問題点を指摘。また、《審判員は1方向からしか見ることができないという物理的な制限があり、プログラムの振付師やスケーターのコーチによっては審判員の死角になるようにフリップジャンプ、ルッツジャンプを配置している》とも記している。
採点制度への不満は選手たちが一度は疑問に思ったことがある核心部分。スポーツライターの梅田香子氏はこう話す。