バド桃田賢斗は「ザ・ストイック」自粛期間でさらなる進化
桃田賢斗(男子バドミントン・26歳)
「NTT東日本のチームメートたちの誰に聞いても、『世界一になってもあれだけやるのか』『命を懸けてやっているようだ』『ザ・ストイックです』と、練習態度を絶賛していました」
バドミントン日本代表で、世界ランキング1位に君臨する桃田賢斗をこう語るのは、スポーツライターの楊順行氏だ。
コロナ禍以前の桃田はスーパーシリーズを転戦していたが、国際大会の中止が相次いだため、所属チームで汗を流す時間が増えた。世界トップ選手が脇目も振らず練習に打ち込む姿勢は、チームメートの刺激になっているという。
これまで国際大会の戦績は340勝80敗で、獲得賞金総額は約1億3645万円。勝率は8割を超え、世界ランキング2位のビクター・アクセルセン(27=デンマーク)とは14勝1敗で大きく勝ち越している。
前出の楊氏は桃田をこう分析する。
「ネット際から相手のネット際に落とす『ヘアピン』や、相手コートの奥側に返球する『ロビング』の精度が非常に高い。バシバシとスマッシュで攻めるというよりも、ラリーの中で相手を崩していくスタイルです。相性が悪いのはスピードで押してくるタイプ。気を付けなければいけないのはインドネシア代表のアンソニー・ギンティン(24=世界ランキング5位)でしょう。また、戦い方から必然的に試合時間が長くなる。連戦となれば体力面の負担の方が心配です」