五輪事前合宿45自治体中止で選手にはこれだけのハンディ
キャンセルの電話が鳴りやまない。
東京五輪の事前合宿や交流事業で、45の自治体が海外選手の受け入れを断念した。新型コロナウイルスの影響や感染対策への負担などが理由に挙げられ、32の自治体は相手国からの申し出だった。
しかし、中には厳しすぎるコロナ対策に白旗を揚げた自治体もあったという。内閣官房が公開している五輪代表向けのコロナ対策(通称アスリートトラック)の中には、受け入れ自治体が担うものも多いからだ。
入国後14日間の健康管理や行動管理に加え、選手がルールを破らないという誓約書や滞在先での活動計画書を自治体が事前に提出。
また、入国14日間は練習場と宿泊施設の往復のみ、練習場や宿泊機関では他人との接触も禁止されている。
これらを完璧に遂行するためには活動拠点の消毒、検査や医療体制の確保、専用移動車の用意や監視員の配置が不可欠。費用は国が負担するというが、数字には表れない負担が自治体に大きくのしかかる。キャンセルの一報に胸をなでおろした自治体もあっただろう。