吉田麻也「3回も出て1回もメダルを取れないのは情けない」
ロンドンの後、吉田自身の国際経験値と実績は大きく上がった。
2012年夏に移籍した英プレミアリーグ・サウサンプトンでは浮き沈みもあったが、8シーズンに渡ってプレー。ケイン(トッテナム)やサラー(リバプール)といった世界最高峰FWとの対峙を重ね、駆け引きや体の使い方を学んできた。
さらに2020年1月に赴いた新天地のイタリア・サンプドリアでは、異なる守備文化を体感した。
「運動量や強度はイングランドの方が圧倒的にあるけど、ゴール前の質だったりはイタリアの方が上。イブラヒモビッチや(ミラン)やC・ロナウド(ユベントス)だったりは、ほとんど動かないけど、ワンチャンスをモノにできる集中力と決定力を持っている。それがイタリアのFWの特徴」
吉田はこう語り、ゴール前で体を張ったブロックに磨きをかけてきた。
これだけの多彩な対応力と冷静な判断力は、9年前のロンドンの頃には持ち合わせていなかった。
だからこそ、今回は期待値が高まってくる。