濃厚接触者も「特例」で五輪出場OK 専門家はPCR検査“偽装工作”の危険性を指摘
「PCR検査の陰性・陽性はCt値によって決まります。この数値が多いほど敏感にウイルスを感知する。40以上なら陰性という大まかな目安はあるのですが、この判定基準が曖昧でバラバラ。検査結果を判断する人によって変わります。陽性とするCt値を高くした場合、例えば45に設定すると、死滅したウイルスでも敏感に感知して陽性判定となることがあります。ワクチンを2回接種している選手は感染力が低くなり、たとえ感染しても周囲にうつす危険性が極めて低くなるのですが、それでもCt値の設定が高ければ陽性となり、試合に出られなくなる。反対に、Ct値を低く設定すれば陽性判定は出にくくなる。陽性者を増やさないため、五輪では35くらいに感度を落とすのではないかと思います」
つまり、Ct値の基準操作で陽性者の数を抑え込めるということ。組織委員会が数値を低く設定すれば、表面上は陽性者を減らせる。偽装工作まがいの姑息な手だが、組織委ならやりかねない。