巨人・坂本が五輪金メダルで手にした「監督手形」 侍Jでの献身ぶり買われ早期“入閣”も
金メダルの勢いそのままに、巨人の坂本勇人(32)がいきなり3安打を放った。
13日の再開初戦の中日戦に「2番・遊撃」で出場。初回に先発・柳から左前打を放つと、三、六回にもそれぞれ左前打。八回には四球を選び、3打数3安打の活躍を見せた。
巨人からただ一人、侍ジャパンの一員として東京五輪に出場した。1次リーグ初戦でサヨナラ打を放つなど打率.333、1本塁打、4打点。堅実な遊撃の守備を含め、攻守でチームを牽引したが、それだけではなかった。
主将を置かなかった今回の侍ジャパンで「勇人(坂本)にはキク(菊池涼=広島)とともに野手陣を引っ張ってほしい」と言っていた稲葉監督の期待以上に、「まとめ役」として奮闘したという。NPB関係者がこう明かす。
「メンバー最年少の村上(21=ヤクルト)や、新人の伊藤(23=日本ハム)、栗林(25=広島)や平良(21=西武)といった代表初招集の若手をフォローし、稲葉監督ら首脳陣とのパイプ役やムードづくりに一役買ったのが、代表最年長でWBC、プレミア12に計4度出場した坂本だった。集合したばかりの仙台での直前合宿では、投手、野手の垣根なく積極的に声をかけてコミュニケーションを図った。坂本の幼馴染みでもある田中将(楽天)が周囲に馴染んできたとみると、投手陣はマー君に任せ、野手のリーダー役に徹した。4番でなかなか調子が上がらず、悶々としていた鈴木誠(広島)にグラウンドやベンチで声をかけて励まし、時にはガチガチに硬かった稲葉監督をイジることもあった。そんなこと、坂本しかできません。稲葉監督も『陰のMVP』と感謝しています」