MLBではファンが順守すべきルールを明文化 人種差別と色仕掛けは「永久追放」に
メジャーリーグではファンが順守すべきルール(ファン・コード)を明文化しており、球場で著しい違法行為があれば、永久追放処分を受けるケースが少なくない。
よくあるのは、①フェンスを飛び越えてグラウンドに侵入②他の観客とのつかみ合いのケンカ③フェンス越しに手を伸ばし選手の体やグラブを押して捕球を妨害④客席から守備に就いている選手に物を投げつける――などの行為をした場合だ。
今年7月18日のヤンキース対レッドソックス戦では、レフト席にいたヤ軍ファンの男がレ軍の左翼手バードゥーゴにボール(硬球)を投げつけ、それが背中に当たったため永久追放処分を食らった。
MLBは最近、人種差別に敏感になっているため、それに関連した罪状で永久追放になるケースも出始めている。今年5月にはヤンキースタジアムのフェンスに「大統領選はトランプが勝っていた」と書かれた大きなバナーを張りつけた白人至上主義の男が拘束されこの処分を受けた。
知名度アップ狙うモデルが球場でセクシーポーズ
女性ファンが処分を科されるケースもある。一昨年10月のワールドシリーズ第5戦では、マウンドで圧巻のピッチングを見せていたゲリット・コール(当時アストロズ)を撹乱するため、ネット裏2列目の席に陣取っていた2人の美女が立ち上がってコールに向かってオッパイを露出、ブルブル揺らして彼の視線を引き付けようとした。しかし、集中力の高いコールはそれを完全無視。試みは失敗に終わり、2人の美女は駆けつけた警備要員に球場内の保安室に連行され、強制退去を申し渡された。
この2人はジュリア・ローズとローレン・サマーというインスタグラムを中心に活動しているセクシー系モデルで、自分たちの知名度アップの狙いもあって、テレビカメラに映る席で大胆な行動に出たようだ。艶めかしいポーズの写真で埋め尽くされたローレン・サマー嬢のホームページには、MLBから送られてきた永久追放を宣告する手紙も掲載されており「ワールドシリーズ第5戦の七回裏に、モデルとしての注目度を高める目的で露出行為を行ったことはファン・コードに違反します。今後はメジャーリーグの全球場から永久追放にいたします」と書かれている。
美女による同様のケースは17年5月にも起きている。マーリンズ対カージナル戦での出来事で、ネット裏最前列の席に陣取っていたマーリンズファンのブロンド美人が、マウンドで投げているカ軍のブレット・セシルに向けて巨乳を露出させ挑発した。この時はセシルの視線がそちらの方に行ってしまい、急にストライクが入らなくなった。