V逸巨人の投壊現象は首脳陣と投手陣のコミュニケーション不足が招いた
■正捕手が定まらなかったのも低迷の一因
16日の広島戦で今季11勝の高橋が1回途中でKOされ、戸根がリリーフした。しかし、準備不足だったのか、火に油を注ぐ形で3失点。原監督は「そういう仕事だから。フォローできない」と苦言を呈し、19日に二軍落ちとなった。
毎試合初回から準備していたら、中継ぎ投手が潰れてしまう。私が現役の頃、弱かったヤクルトがそうだった。野村監督が就任し、「そんなことをしていたら、リリーフが1年間持たない。先発投手には120球は投げてもらうぞ」と宣言。少々打たれても我慢強く見ていたのが印象的だった。
正捕手としてスタートした大城の配球も甘かった。
例えば15日のヤクルト戦で先発・戸郷がサンタナに2本塁打された場面。1打席目は内角の直球(149キロ)を左中間へ打たれ、3打席目は外角のスライダーをバックスクリーンへ運ばれた。この時、単純過ぎる大城の配球は「打たれたインコースはもうないな」とサンタナに読まれていた。正捕手が定まらなかったのも低迷の一因だ。