広島の救世主は2人の左腕ルーキー 誠也の後釜より投手陣の整備が最優先
広島は10日、広島市内のホテルで新人選手の入団会見を行った。
ドラフト1位左腕・黒原拓未(22=関学大)は、最速152キロの速球とカットボール、チェンジアップなど多彩な変化球を操る。ここ2年のドラ1ルーキーは、2019年の森下が新人王、20年の栗林も同賞の有力候補となる活躍を見せただけに、黒原は「昨年、おととしの(ドラフト1位の)方々はすごく活躍されて学ぶことがたくさんある。お会いした時にいろいろ聞いて、シーズンが終わった時に新人王を狙えるところにいられれば」と腕まくりした。
同2位の最速150キロ左腕・森翔平(23=三菱重工West)は「(先発、中継ぎなど)希望はないので、与えられたところでしっかりとチームに貢献できれば」と抱負を語った。佐々岡監督は「今年のドラフトでは、チームの補強ポイントとして即戦力左腕、将来性のある選手をしっかり獲得できた。この中から新人王を取れるような投手が出てくることを期待している」と呼び掛けた。
主砲の鈴木誠也はポスティングシステムを使ってメジャーリーグに挑戦予定。そんな事情があっても、ドラフト1位と2位は左投手を指名した。今季のチーム防御率はリーグワースト2位の3.81。一方でチーム打率.264はリーグトップだ。坂倉(打率リーグ2位)、小園(同8位)、西川(同10位)、菊池涼(同15位)らが残る打線は、首位打者の誠也が抜けても強力。投手陣の立て直しが優先された格好である。