巨人首脳陣はヤキモキ…“最重要タスク”V奪還の原構想を揺るがす大物助っ人2選手の入国可否
果たして今年は間に合うのか。
■コロナ再拡大で入国制限延長
新型コロナウイルスのオミクロン株拡大の影響で、日本は外国人の新規入国制限措置を2月末まで延長。プロ野球の助っ人が2月1日開始の春季キャンプに参加できない可能性が濃厚となった。
11日には斉藤コミッショナーが「新規契約をした外国人の入国、家族の入国は相変わらず厳しい線だと思いますが、これから交渉していく」と話し、昨季までNPBに在籍していた既契約の外国人選手についても「これから話を詰めていく段階」とした。そうはいっても、2月のキャンプまで3週間を切り、3月25日の公式戦開幕まではあと2カ月。入国後の隔離期間などを含めれば残された時間は長くない。
コロナ禍3年目のシーズン。昨季、DeNAが外国人選手のビザ取得の手続きに遅れが生じ、12球団で唯一、全助っ人を欠いた状態で公式戦に突入。チームは大苦戦を強いられ、結果的に最下位に終わった。これを教訓に、DeNAは外国人選手の早期入国の手配に着手。8日には育成のコルデロとディアスを来日させたが、ディアスは成田空港でのPCR検査で陽性判定に。12日は前日に来日した中日のビシエドもオミクロン株に感染したことが判明。コロナの感染状況が悪化する中、各球団にとって助っ人の来日問題は大きな懸念材料だ。
キャンプ不参加となれば日本の野球や環境になじむ機会が減り、シーズンにも影響しかねない。中でも、甚大な“被害”を受けそうなのが巨人だ。
FA不参加で外国人頼み
例年、FA市場に積極的に参戦してきたが、3位に終わったこのオフは一転して静観。目立った補強は新外国人選手3人のみ。裏を返せば、今季の巨人は助っ人頼みということになる。巨人OBが言う。
■巨額の年俸がまたパーに…
「昨年在籍していたウィーラー(34)、ビエイラ(29)、デラロサ(32)、メルセデス(27)の4人はともかくとして、特に大物助っ人の出遅れは原監督の構想を大いに狂わせる可能性がある。前ブルージェイズ傘下のグレゴリー・ポランコ(30)はメジャー96本塁打&98盗塁という長打力と俊足を兼ね備えた大物外野手で年俸は2.5億円。メジャー通算28勝右腕のマット・アンドリース(32=前マリナーズ)も、先発候補として年俸2.3億円を支払う。レギュラー候補とローテ投手候補の計算が立たなくなるわけですからね。巨人は昨季、スモーク、テームズの両助っ人の来日が遅れた上に、メンタルの問題と故障で全く使い物にならず、これがV逸の一因となった。今年も昨年の二の舞いにならなければいいですが……」
原監督も気が気じゃない。