巨人2年目・中山礼都に下剋上の好機! 育たなければ坂本勇人は「生涯遊撃」
巨人の宮崎一軍キャンプで「坂本勇人2世」こと中山礼都(19)が奮闘している。
中京大中京高からドラフト3位で入団して2年目。50メートル5秒9の俊足と強肩を武器とする右投げ左打ちの遊撃手は、昨季は二軍戦で打率.309をマークした。練習を視察した原監督が「勇人に匹敵する」と絶賛した有望株だ。1月に主砲の岡本和と正二塁手候補の吉川に弟子入りした自主トレで、2人の指南を受け、一軍キャンプに乗り込んでいる。評論家諸氏も「素晴らしい素材」などと絶賛しており、11日の今季初の実戦となる紅白戦で結果を出し、沖縄での2次キャンプ行きの切符を掴みたいところだ。
さるチーム関係者がこう言う。
「モデルケースはその坂本でしょう。高卒2年目のキャンプ中の紅白戦と実戦で4割近い打率を残して3月のオープン戦帯同のメンバー入り。そのままの勢いで『8番・二塁』で開幕スタメンの座をゲットした。遊撃には二岡がいたから二塁だったけど、二岡がすぐに故障離脱したことで、そのまま遊撃のレギュラーの座を掴んだ。現実問題として中山もまずは二塁を狙い、坂本が故障した時に遊撃に入れる位置までいかないといけない」
中山が出てこないと坂本は生涯遊撃
S班で調整中の坂本は9日、一軍に“部分”合流。調整は順調で「遊撃は譲らない」と腕まくりしている。19歳には高過ぎる壁だが、山口オーナーが「今年は若い力で強い巨人をつくって欲しい」と号令をかけていることもあり、原監督も「若手優先」の方針を打ち出している。これ以上ない下克上のチャンスだ。中山がこの好機を生かせなければ、坂本は引退するまで重労働の遊撃を守り続けることになりかねない。坂本の体の負担を減らし、いずれは打撃に専念させたい原監督や球団にとって、中山のブレークは待ち望んでいることでもあるのだ。