著者のコラム一覧
松崎菊也戯作者

53年3月9日、大分県別府市生まれ。日大芸術学部放送学科卒業後は宇野重吉らが率いる「劇団民藝」に所属。その後はコントグループ「キモサベ社中」「キャラバン」を経て、88年にコントグループ「ニュースペーパー」を結成。リーダー兼脚本家として活躍した。98、99年にはTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか!」でパーソナリティーを務めた。現在も風刺エッセイや一人芝居を中心に活躍中。

今年だけで4人も達成「ノーヒットノーラン」は月イチで誰かがやる完封の一種か

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 ましてや、ベイスターズの今永昇太にいたっては、「サアあと一人で達成だ! あと一人コールが沸き起こる(沸き起こってねえシ)、どうだ! やりました! 今永昇太夢のノーヒットノーランを達成ェェェ!」と叫んだのは実況アナだけ。

 交流戦の敵地ということもあって客席はいたって冷静、チームメートはワッと駆け寄るが、本人は表情ひとつ変えず、「あ~どうも」とか「この喜びを誰に伝えますか!」とインタビューされても「帰って寝ます」とか、抱きつこうとしたチームメートもウッと固まっちまってオットット。

「たまたま抑えただけっス」という達成直後の尻すぼみを目撃するに及び(まあ相手が日ハムということもあったんだが)、ノーヒットノーランなんて月一で誰かがやる完封の一種に過ぎんということが分かる。

 それっきり忘れられた投手もいる。外国人で、一度もメジャー経験なく、ヤクルトに入って2006年の交流戦で楽天相手にノ~ノ~をやったが、ソフトバンク韓国プロ野球と渡り歩いてアメリカに帰って野球をやめちまった、ほれ、ヤクルトファンなら覚えてない? ガトームソン投手!

「いたいた。昔の家電量販店みてえな名前の」

 今は看板変わってヤマダデンキになったね。ヤクルトの看板も今じゃ山田だもんな。

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