阪神球団公認「監督後援会」解散の衝撃…関東財界の支持失い、岡田再登板にも影落とす
関東は各企業の本社、関西より支援規模は大きい
では、ここにきてなぜ解散することになったのか。
「一つはコロナの影響です。例えば、金本監督就任時の17年には年に2度の激励会を催し、その都度、会員が集ってグラスを交わした。このご時世、そういった交友は難しいですからね。しかも、会を結成した05年以降、チームは優勝から遠ざかっている。財界人の間で年々、会を維持する熱意が薄れていったことも無関係ではないと聞いています」(前出のOB)
球団公認の後援会といえば巨人の燦燦会などがあるが、解散にショックを受ける会員やOB、関係者は少なくないし、阪神のフランチャイズではない関東の支持母体を失う影響は決して小さくないという。前出の財界関係者が言う。
「阪神の歴代の監督は、それぞれ出身校のOBや、地元関西の財界人がバックアップしている。しかし、関東は各企業の本社があり、関西よりも支援の規模が大きい。年間予約席の購入など、スポンサー的な役割を継続する企業もあるでしょうが、後任の有力候補に挙がっている岡田氏の再登板に影響する可能性を指摘する声があります。後援会は岡田監督就任時に発足したように、岡田氏を支援する会としての意味合いが強かった。岡田元監督のもとには故郷・大阪の『岡田会』、ノーベル賞を受賞した本庶佑・京大特別教授が会長を務める『京都岡田会』など、複数の支援者がいますが、関東財界の支持があれば、少なくとも監督再登板の追い風にはなったはずです」
後援会解散が矢野監督の後任人事にどこまで影響するかはさておき、阪神にとって小事でないことだけは確かなようだが……。