著者のコラム一覧
藤田信之日本実業団陸上競技連合顧問

1940年10月、京都府出身。洛北高卒業、京都市職員を経て68年ユニチカ陸上部コーチ、72年監督就任。86年ワコール初代監督、99年グローバリー初代監督、2005年シスメックス初代監督、11年同陸上部顧問退任。現在、日本実業団陸上競技連合顧問。

野口みずきは初マラソンVでアジア大会代表に それでも私が辞退させた理由

公開日: 更新日:

 15日に開幕した世界陸上(以下世陸)のマラソンは男女のエース(鈴木健吾・一山麻緒)と新谷仁美がコロナ感染で欠場するという異常事態が発生。日本人最高位は18日に行われた女子マラソンに唯一出場した松田瑞生の9位(2時間23分49秒)だった。

 野口みずきが世陸で銀メダルを獲得したのは2003年のパリ大会。この成績は翌年のアテネ五輪でメダルを取るための必須条件だった。

 野口は、92年バルセロナ五輪1万メートル、96年アトランタ五輪マラソン代表の真木和に憧れて、97年ワコールに入社。高卒で筋力もスタミナもなく、5000も1万メートルもさっぱりだった。

 ワコールを辞め、失業中だった99年2月の犬山ハーフマラソン(以下ハーフ)の優勝から強さを発揮し、同年世界ハーフで2位となる。

「ハーフの女王」と呼ばれる頃には1万メートルの記録も伸び出し、01年日本選手権3位(31分51秒13)で同年世陸の代表になった。

「92年に真木は日本記録(31分40秒38)を出しても通用しなかった。世陸はやめておけ」

 私はこう言ったのだが、野口は「どうしても行きたい」と言う。「行きたければ行け」と私は折れた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース