コロナ禍で減収続きのセパ球団もう我慢の限界! 今オフの契約更改は大荒れ必至
選手会との折衝役を務める、広島の鈴木清明球団本部長の怒りが爆発した。選手会が26日の臨時大会で「FA権取得期間の短縮」と「人的補償の撤廃」を経営陣に求めていくことを決議すると、メディアの取材にこう言ったのだ。
「今はコロナの状況もあって大変な時期。権利を主張する時期かな、と言いたい。試合数が(コロナで)減っても、コロナに感染しても、特例などでFA日数は加算してきた。PCR検査で費用がかかり、お客さん(観客動員数)も戻ってきてない。野球界が置かれた状況を理解しているのか。球団がどれだけ赤字を出しても耐えているか、考えてもらいたい」
コロナ禍3年目を迎えた今季、再び球界は感染爆発に見舞われている。球宴前に巨人は7日間で選手47人を含む77人が感染。一時、活動が停止された。28日にはヤクルトの石川雅規と奥川恭伸、オリックスの山岡泰輔も陽性が判明。シーズン後半戦もコロナ禍に翻弄されることは避けられそうにないが、これまでは選手のフトコロを直撃する事態は避けられてきた。
コロナ1年目の2020年は試合数が143試合から120試合に削減され、無観客試合があったにもかかわらず、選手会が発表した支配下選手の平均年俸は4174万円。19年に比べて15万円減にとどまった。球団は減収続きだが、昨オフも巨人の坂本が年俸1億円増、楽天の田中が現状維持の9億円で更改している。広島の鈴木本部長が怒ったのも、さすがに球団にも限界があるということだ。
コロナによる年俸カットが現実味を増す中、オフの契約更改は大荒れ必至である。