札幌市議57人が「招致推進会議」設立 東京五輪汚職疑惑の逆風下なぜ今? 参加者を直撃
2日、2030年冬季五輪の招致に乗り出す札幌市に新たな動きがあった。
市議の有志57人が、「招致推進会議」を設立。国際五輪委員会は早ければ10月ごろから開催地の絞り込みを始めるようだが、タイムリミットに向け、道民、市民の理解を得られるよう取り組んでいくという。
折も折、五輪招致には強い逆風が吹いている。元電通専務で東京五輪大会組織委員会の理事を務めた高橋治之氏と、大会スポンサーである紳士服大手「AOKIホールディングス」を巡る2.3億円の金銭授与問題が発覚。東京地検特捜部は受託収賄容疑で捜査しており、逮捕は秒読み段階ともいわれる。
市議たちはなぜ、このタイミングで「招致推進会議」を設立したのか。参加する自民党の伴良隆市議は日刊ゲンダイの取材にこう言った。
「昨秋ごろから準備していて、本当はもっと早く設立するつもりでしたが、参議院選挙なども重なり……。立ち上げるだけなら招致賛成派の市議だけでやればいいのですが、反対派を切り捨ててしまうのは違う。意見を交換しながら、緻密に計画を進めていました。その件(高橋氏の金銭問題)にかぶせようとは全く考えてもなかった。五輪招致に反対の声があることは知っています。ただ、市民と接する機会が多い我々にしかできないこともある。すぐに招致プロモーション委との情報交換を進めていきます」