ヤクルト村上は53号お預け、ファン溜め息も…むしろ超レアな「3タコ無出塁」
昨7日の阪神戦でヤクルトの村上宗隆(22)が3タコに終わった。
野村克也、落合博満を抜く53号を期待したファンの溜め息が聞こえるようだが、甲子園に駆けつけた観客はむしろ、生で貴重なシーンを目撃したことになる。
三冠王に向けて驀進する主砲が無安打に倒れたのは、8月25日の広島戦以来10試合ぶり。この日は四死球もなく出塁すらできなかったが、無出塁はもっとレアで、7月24日のこれも広島戦以来となる“”珍事なのだ。
そもそも、今季の村上が一度も出塁できなかった試合は、123試合目にしてたったの10度しかない。本塁打は2.37試合で1本の確率だが、無出塁は12.3試合で1回の低確率。継続していた連続出塁が30試合で途切れたこの日、村上は凡打を打つたびに天を仰いでいたものの、そんなこわばった表情も、今季に限ればまた貴重だろう。
3タコでも打率は.339。2位の中日・大島に1分3厘の差をつけている。年間本塁打も60.33本ペース。プロ野球記録の60号に届く可能性を十分に残す。本人も「小休止」と気にも留めていないに違いない。