巨人原監督の続投は“消去法”…契約は「監督として3年」ではなく「球団と3年」の裏事情
頓挫した高橋由伸再登板プラン
そんな話を裏付ける動きもあった。「高橋由伸前監督(47)の再登板プラン」である。
8月に3週間限定で球団OBの高橋尚成氏(47)が臨時投手コーチに登録された。前出の関係者がこう続ける。
「8月に突然3週間だけコーチをやるなんて、いかにも不可解。これは今オフに正式なコーチとして入閣させるため。尚成氏と親しい由伸に2度目の監督就任を打診するための呼び水だったのです。けれども由伸はクビをタテに振らず、この話は流れたと聞きました」
昨季12球団最少の45失策だった守備陣が、今季はリーグワースト2位の82失策。投手陣の足を引っ張った「ザル守備」改善に向けた一連の動きも、原監督の微妙な立場を物語っている。
「そんな守備陣を立て直すべく、球団が一軍に招聘したいコーチがいる。このコーチの一軍入閣に原監督が難色を示したそうだが、今季の低迷もあって、結果としてねじ込まれることになるのではないか」(前出の関係者)
つまり、続投は既定路線ではないし、球団が原監督に2年後まで「全権」を与えたわけではないようなのだ。さる球団OBが話を引き取る。
「今回、高橋由伸に断られ、永遠の監督候補・松井秀喜は今はその気じゃない。消去法で原監督の続投が決まっただけ。もし来季もV逸するようなら“人事異動”は免れないし、現段階ではあと1年は原監督に預け、再来年の24年から阿部慎之助(作戦兼ディフェンスチーフコーチ=43)を一軍の監督に就任させるのが、球団の青写真のようです」
監督通算17年目となる来季に向け「強いチームをつくる」と勝利至上主義を強調した原監督だが、置かれた立場は厳しいと言わざるを得ない――。