野球は二の次で補強資金をポケットに…メジャー球団オーナーたちの“銭ゲバ”ぶり
■純資産の9割超が球団株
レッズのオーナー、ボブ・カステリーニの純資産は6億ドルで、30球団のオーナーの中で最少。地元シンシナティで125年前から続く青果仲買・配送会社の3代目社長で地元の名士だ。
近年は利益が少なくなっているビジネスのため、こちらの方では資産の上積みがなく、現在は純資産の9割以上が筆頭オーナーとして所有するレッズの株式になってしまった。
■スカウトをクビにして節約
大谷翔平が所属するエンゼルスのモレノオーナーはスター選手に莫大なカネを使うのに、球団職員には徹底してケチなことで知られる。一昨年6月にはドラフトの10日前であるにもかかわらず、コロナ禍を理由に各地域を担当するエリアスカウトたちの一時解雇に踏み切り、わずかなカネを節約するため、そこまでやるかと、ひんしゅくを買った。
その一方で錬金術には熱心で地元アナハイムの市長と結託し、市長の再選資金を提供する見返りに市が所有するエンゼルスタジアムと、その周辺の広大な駐車場スペースを格安で払い下げてもらう契約を交わすことに成功した。
しかし、市議会や地元メディアが汚職事件ではないかと騒ぎ出したため契約は解除、市長は辞任に追い込まれた。同オーナーが球団の売却に傾いたのは、これが一つの要因になったと囁かれている。