「しこ名」命名の傾向と特色…画数が悪いと自分で変更を申し出る力士も
同じく内モンゴル出身の三段目・大青山は、故郷の山にちなんだ名前です。平原が多い内モンゴルにある一番高い山で、本人も彼の父親も「この名前がいい」と。下の「大介」は大青山が留学した、静岡の飛龍高校相撲部の栗原大介監督の名前をいただきました。
若隆元、若元春、若隆景の3兄弟は三本の矢の故事にちなみ、毛利元就の3人の息子から取りました。でも、全員が荒汐部屋に入門するとは思っておらず、当初、上の2人は違うしこ名で土俵に上がっていました。
若隆元は本名の「大波」で、若元春は初土俵のみ「荒大波」を名乗り、三男が入門するまでは「剛士」。私は彼に金剛力士のようなイメージを抱いており、後援者の方に「それにちなんだしこ名を考えてもらえれば」とお願いしました。
三男が入門すると、これはもう三本の矢しかない、と。若隆景が2017年3月場所で初土俵を踏み、3人揃ったところで彼らを集めました。そして「おまえら、今日からしこ名はこれだ」と、行司にそれぞれの名前を書いてもらった紙を渡しました。私は前々から考えていたプランですが、本人たちは初耳。案の定、驚いていましたね。