東京五輪お次は「官製談合」疑惑 電通は“だんまり”でも暴露合戦の足音迫る?
「談合があったテスト大会の計画立案業務は1件あたり数百万~数千万円と安いですが、この業務を受注してしまえば、本大会の運営まですべて契約できる仕組みでした。本大会の運営まで含めると、億単位の儲けになります。受注側としては、いかに『入り口』を押さえるかが重要でした。発注側からすれば、入札の不調や落札者が出ない事態は困る。あらかじめ、どの社がどの会場を落とすか割り振りしておけば、発注側も受注側も安心というわけです。組織委運営局でテスト大会を担当していたのは、電通からの出向者。発注側も受注側も表裏一体だったといえるでしょう。競争入札は形式にすぎず、その意味がまるでなかったと考えられます」(組織委の元職員)
「電通五輪」とも揶揄される東京五輪だ。談合に関わった他の業者から、電通にとって不都合な事実が暴露される可能性もある。
「電通は業界最大手だし、自ら口を割ることはないでしょう。しかし、他社はどうか。広告代理店が一番困るのは、談合疑惑が事件化し、この先、入札参加資格を一定期間停止されることです。早めに口を割った方がいいと判断する業者もいるかもしれません」(広告業界関係者)
東京五輪の疑惑は尽きない。