2月から欧州ツアー参戦の比嘉一貴をつぶす国内賞金王のプライド
米ツアーのソニー・オープン in ハワイ(ワイアラエCC=7044ヤード・パー70)が現地12日に開幕。第1ラウンドは日没サスペンデッドとなった。連覇を狙う松山英樹は2アンダー暫定41位タイ。昨季国内ツアー賞金王の比嘉一貴は16番まで終了。17番で1.5メートルのパーパットを残し、1アンダー同53位タイにつけている。
比嘉は米ツアー初参戦だった2年前の今大会は通算5オーバー106位で予選落ちだった。賞金王の今回は日本ツアーの「顔」として出場しているだけでなく、4月のマスターズにも特別招待された「選ばれしプレーヤー」だ。さらに、昨季日本ツアーの賞金ランキング上位3人には欧州ツアーの出場権が与えられるため、今年は主戦場を欧州に移すという。
その比嘉は将来、米ツアーで戦う夢を持っている。
「だからこそ、今年は重要なシーズンになる」と、ツアー関係者がこう言う。
「欧州ツアーでは今季から、年間ポイントレース上位10人が翌シーズンの米ツアーメンバーになれる。比嘉も当然、狙っているはずですが、身長158センチと男子プロでは非常に小柄で飛距離も290ヤードそこそこ。大柄でパワーのある選手が多い欧州ツアーでは、どうしても飛距離を求めてしまう。それでスイングを崩したり、過度な筋トレによる故障が懸念されます。色々なところでコメントしているように、日本の賞金王として恥ずかしくないゴルフをするという意識も強い。ゴルフもメンタルも“よそいき”になると、本来のゴルフができずに苦労するでしょう」
2ホールを残して初日を終えた比嘉は「そんなに悪くない」といった。予選落ちだけは絶対に避けたいはずだ。