阪神・今岡打撃コーチが死んでも忘れない岡田監督の教え 2008年「バースデーアーチ」生んだ指導者の矜持
「選手個々の能力を引き出す。この一点に尽きます。持っている力を出せずにいる選手たちの方が多いという現状だと思いますので、引き出すことを最大のテーマにやっていきたいと思います」
阪神の今岡真訪一軍打撃コーチ(48)が17日の就任会見で力強くこう言った。
今岡コーチといえば現役時代、野村克也監督(1999~2001年)に干されていたことは有名だが、02年に星野仙一監督に代わると03年には首位打者で優勝に貢献。05年も打点王として岡田彰布監督を胴上げした。ところが、06年を境に成績が急降下。ばね指(指の腱鞘炎)などに苦しみ二度と輝きを取り戻すことはなかった。
その今岡は通算15年で122本のホームランを打っている。中でも忘れられないのが08年9月に放った1本ではないか。
■「どんな選手にも長所がある」
岡田監督は評論家時代の15年、当時の秘話を日刊ゲンダイの連載で次のように語っていた。