渋野日向子の「シェブロン選手権」に期待 潜在能力の高さ、意外性は誰にも負けない
しかしプロは違います。試合に出場すれば勝利が第一目標ですが、予選を通過して4日間を戦い、賞金を稼いでシードにつなげたいと考えます。
長くツアーで戦っていると、一年間を通して安定感を求めます。すると余計なミスはしたくない、大きく崩したくないと慎重になって、コース攻略もセーフティーになりがちです。ショットやパットにも保険をかけて、思い切りの良さがだんだんと失われてくるのです。蝉川のよさは多くのプロがレイアップするところを、逃げずに攻める前向きな姿勢です。それがプロになって勢いが止まっていたともいえます。
今回の勝利で重圧から解放されて、蝉川もホッと一安心しているでしょう。勝つことで、本来の思い切りの良さが戻って、狭いフェアウエーも広く見えてきます。これから勝利に貪欲になり、再び攻撃的なプレーを見せてくれるでしょう。
今週は海外で女子メジャー初戦の「シェブロン選手権」が行われます。
今季から試合会場が変わり、出場選手はティーショットをどう攻めたらいいのか、グリーン形状やグリーン回りを練習ラウンドで入念にチェックすることになります。