「エ軍で優勝したい」大谷翔平の心配な精神面 打線強化ゆえにリリーフ陣の粗が目立つ
打線が点を取るそばから、投手陣がそれを吐き出す。ザルで水をすくうような試合運びが目立つのが最近のエンゼルスではないか。
それを象徴するのは日本時間23日のロイヤルズ戦(8対11)と25日のアスレチックス戦(10対11)。ともに中盤に勝ち越して勝ちパターンに持ち込みながら、試合をひっくり返された。しかも相手は地区最下位に低迷するチームだ。
今年は打線が確実にパワーアップした。オフにトレードで獲得したレンフロー(31)はチームトップの6本塁打、18打点。彼の加入もあってチーム総得点120は30球団中8位(26日現在)。昨年の623が30球団中25位だったことを考えれば、攻撃力は大幅に改善された。
レンフローは23日のロイヤルズ戦で3安打2打点、2本塁打。壮絶な打ち合いを展開できるのも、序盤の大きなビハインドを一時的とはいえはね返せるのも、打線に爆発力があればこそだろう。
大谷は開幕前のWBCで、改めて勝つ喜びを認識した。エンゼルスに移籍して以降の5年間はいずれも負け越しているだけに、今年こそ「このチームで優勝したい」との思いを強くした。
チームにとって大きな課題のひとつだった得点力不足は解消された。プレーオフ進出という目標に一歩近づいたにもかかわらず、エンゼルスは26日時点で12勝12敗の地区3位。劣勢をはね返す得点力がありながら、もたもたしているのは、一にも二にも投手陣が脆弱だからだ。