好調Rソックス吉田正尚が15試合連続安打 乗りに乗っているが正念場はこれから
メジャーはデータ至上主義に拍車がかかっている。
球場のネット裏にいま、日本のプロ野球でいう先乗りスコアラーはひとりもいない。各球団のアナリストたちが映像と数字によって、対戦チームの選手の細かい分析をしているからだ。
野手であれば、安打になりにくい球種、コース、配球、傾向など弱点を探し出したうえで、対戦に役立てている。
一方で、他球団の選手を調査するプロスカウトやアマチュアスカウトは縮小傾向にある。
現場に足を運ぶスカウトがひとりもいない球団も中にはある。例えばアストロズやブルワーズやオリオールズは、わたしが知る限りWBCの東京ラウンドにひとりのスカウトも来なかった。
データ重視のGMが解雇され、現場の元スカウトがGMになったチームもあるにはある。が、データ重視の人物が上層部に異動したとたん、アジア担当のスカウトがクビになるなど、いよいよスカウト受難の時代になったと感じている。
プロスカウトは主に7月がデッドラインのトレードに向けた調査が主な目的だ。選手の性格はもちろん、私生活まで調べ上げたうえで、チームにフィットするかどうか判断する。チームの和を乱さないか、ピンチで動じない精神力の持ち主か……打席やマウンド上やベンチ内でのしぐさや表情から読み取れる部分は多いし、数字に表れない部分は選手を評価するうえで重要な要素だとわたしは思っている。これはアマチュア選手獲得に関わるスカウトにとっても同様だろう。