霧馬山改め新大関・霧島が本紙に語っていた「短命阻止防止策」
「最近、(ヒザが)硬くなっちゃったんですよ」
以前は土俵際からの大逆転、という相撲も多かった。柔軟な足腰のなせるわざだが、本人はこう続けた。
「そういう相撲はもう取りたくないんですよ。怖いから。その時はよくても、次に(同じことをしたら)無事かどうかはわからない。最近はじっくり取る相撲が増えた? 本当はそういう相撲は取りたくない。早く決めたい気持ちはある。でも、組んですぐに投げにいって、1回ケガをしたことがある。今はケガをしないようにやっています。前に出る相撲ならば、ケガも少なくなると思う」
■照ノ富士も力任せの相撲で負傷
照ノ富士も前回の大関時代、力任せの相撲がたたって両ヒザを負傷した。
「だから無理やりな投げは怖いんですよ。なるべく投げは打たないように心がけています」
5月場所も11番勝った中で投げは3番。すくい投げ、小手投げは流れの中で出たもので、まわしを取って投げたのは6日目翔猿戦の上手投げのみだった。すでに、「強くて格好いい大関」を長く務めるため、さらにその先を目指すための準備をしていたということだ。
5月場所序盤こそ消極的な相撲が目立ったものの、尻上がりに調子を上げていった霧馬山。もともと真面目で稽古熱心、「無事是名馬」になる素地はある。