巨人高梨は「与死球のトラウマ」を克服できなきゃ“選手生命ジ・エンド”…虎近本を病院送りにした後が正念場
川崎氏が続ける。
「インコースのギリギリを狙う時は、上半身の高さには投げないこと。つまり、インハイじゃなくて内角低め、インローを狙うと、だいぶ楽に投げ込めます。シュートは無理して懐に投げなくても、低めの球でも詰まらせることができる。高梨はワンポイントを含め、左打者と対戦するケースが多い。これからも厳しく内角を突けなければ、選手生命が終わってしまいますから」
巨人の左の救援投手では、中川が復帰しているが、抑えの大勢が離脱しているため、現在は代役で守護神を務めている。七、八回の厳しい局面でマウンドへ向かう左腕の切り札は高梨しかいないのが現状だ。
この日、新助っ人左腕のバルドナードが三軍でシート打撃に登板したものの、いきなり勝ちパターンのリリーフ陣に組み込むわけにはいかない。
5日の中日戦は同点の八回に5番手として登板。2四球を与えながら、八、九回の2イニングを無失点に抑えたが、高梨が“イップス”に陥れば、開幕当初から苦しんだ「魔の八回」に戻りかねない。川崎氏が指摘するように、今後も割り切ることができるか。できなければ、巨人も高梨もジ・エンドだ。