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友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

メジャーでは名物だった「セプテンバーコールアップ」でスターダムにのし上がった選手たち

公開日: 更新日:

 メジャーリーグには2019年まで、9月に入ると登録選手枠が25人(現26人)から40人(同28人)に拡大されるという規定が存在した。

 それに伴い各球団が9月になった途端、マイナーの有望株を次々にメジャーに昇格させ、実戦で使って来季に向けた戦力になるかどうかを判定した。この一連の現象をメジャーリーグでは「セプテンバーコールアップ」と呼んで名物行事のひとつにしていた。

 この「セプテンバーコールアップ」でメジャーに呼ばれる有望株のレベルは玉石混交だが、中には目を見張る活躍をしてポストシーズンのメンバーに抜擢され、ワールドシリーズ制覇やリーグ優勝の立役者になったケースもある。

 02年9月15日、エンゼルスの3Aに在籍していたフランシスコ・ロドリゲスは「セプテンバーコールアップ」でメジャーに呼ばれると、リリーフで5試合に登板。剛速球とスライダーを武器に5イニングで12個の三振を奪い、ポストシーズンではセットアッパーに格上げされて連日同点や僅少差の場面で起用された。2度目の登板から無失点を続けたロドリゲスは勝ち星を立て続けにゲット。レギュラーシーズンでまだ1勝もしていないのに、ポストシーズンで5勝して一躍、人気者になった。

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