ラグビー日本代表がW杯プールDでこれから戦うサモア、アルゼンチンの「スゴいヤツら」
9月10日(日本時間=以下同)にチリ(世界ランク22位。9月25日時点)を42ー12で下し、上々のスタートを切った日本代表(同13位)だったが、同18日にはイングランド(同6位)に12ー34と敗れ、プールDで1勝1敗に。残る相手はサモア(同12位、29日)、アルゼンチン(同9位、10月8日)と、いずれも格上の強豪国ばかり。中でも日本代表が警戒すべき「要注意」選手は誰なのか。
■クリスチャン・リアリーファノ
(サモア・SO・35歳・179センチ・95キロ)
2019年W杯ではオーストラリア代表として出場し、今大会は両親の母国であるサモア代表として出場。オーストラリア時代は白血病に苦しむも、これを克服。懸命なリハビリで競技復帰を果たした。
前出の永田洋光氏は、「リアリーファノこそ、サモアに唯一足りなかった最後のピースです」とこう続ける。
「サモアは昔からフィジカルに優れた選手が多く、並の相手なら2、3人吹き飛ばせるほど。しかし、往々にして『オレがオレが』となってしまい、パスを出さずにトライを狙って潰される、というケースも多い。そこに経験豊富なリアリーファノという司令塔が加わった。状況を読み、どうすれば優位に立てるかという戦略眼が備わったということです。実際、日本は7月にサモアと対戦した際、密集で多人数を引き付けられ、狭いスペースで守りの薄い部分を狙われて得点され、負けた。そうした展開のデザインを描いているのが、リアリーファノです。サモアは彼のような10番がいる時は、ベスト8に進出することが多い。日本は、いかにリアリーファノに仕事をさせないかが重要になってくるでしょう」