慶大4季ぶりV、際立つ早大低迷の“戦犯”は…東京六大学最多勝利の名門復活を妨げるもの
あと一歩のところでライバルに屈した。
30日の東京六大学野球の早慶戦。勝った方が優勝の大一番は慶大が5-3で勝利。4季ぶり40回目の優勝を果たした。
“弟分”の慶応高校も夏の甲子園で全国制覇。慶応にとっては盆と正月が一緒に来たようなものだが、一方で早大の低迷ぶりが目立つ。
リーグ最多の勝利数を誇る早大だが、2015年に春秋連覇を達成して以降、優勝したのは20年秋の1度だけしかない。
その早大は、稲門倶楽部というOB会の発言力が強く、「練習体験会」と呼ばれるセレクションにおける高校生の獲得に関しても、意見するケースが少なくないという。
「本来なら慶大には負けるはずがないのですが……」と、早大OBがこう続ける。
「ウチは、大学が主導するトップアスリート推薦入試の合格者4人を獲得できる上に、セレクションでも推薦入試を通じて高校生を取ることができる。合格の条件も、甲子園などの全国大会で好成績を残していれば、内申点の基準は慶大より緩い。慶大はドラフト1位で指名されるような高校生にも入試を課すなど門戸は狭いですからね。選手集めに関してはウチの方が有利なのに、OB会の重鎮の発言力が強いため、現場の意向が反映されにくい。結果的に学閥や高校時の実績、重鎮たちの体面で選手を獲得するので、逸材を発掘しきれていないといえる」
名門復活のためには、内部改革から手をつけたほうがいいかもしれない。