どこよりも早い!来春センバツV候補3校の「強みと弱み」 明治神宮大会出場の有力校を先取り
【青森山田】付属中学でシニア日本一のアドバンテージ
関浩一郎、桜田朔(ともに2年)の投手二枚看板が牽引する。桜田は同じ青森県のライバル八戸学院光星を県大会、東北大会の2試合とも抑え込み、東北大会決勝の対戦ではノーヒットノーランを達成した。
打線も切り込み隊長の佐藤洸史郎ら4人の1年生が好調。総合力は高い。
強化の秘訣は青森山田中にある。21、22年のシニア日本選手権で連覇。今年も日本選手権4強と、ここ数年の躍進は目覚ましい。桜田は21年にエースとして東北勢初のシニア日本一に貢献した。
美山氏がこう言う。
「今の2年生や1年生の中には青森山田シニアで日本一になった選手が多い。普通、中学の野球部は軟式ですが、ミソなのは、青森山田中の野球部は硬式なこと。練習は火曜から日曜の週6日で、平日は朝6時半から8時と午後4時から7時。全国的にシニアなどの硬式のクラブチームは、週末だけのケースが多く、平日は陸上部など他の部に入るのが通常ですが、毎日『部活』として全国屈指の環境の中、硬式球を使ってみっちり練習をやっているのは大きなアドバンテージ。中学からのメンバーが多いので結束力は固い」
弱みは何か。
「桜田の最速は144キロだが、通常は140キロが出るか出ないか。大阪桐蔭と比べ、投手陣の球威が足りない。甲子園でどこまで通用するか。中学日本一を経験している天才集団だけに油断が怖いところです」(美山氏)