人気絶頂の国内女子プロゴルフ、凋落の始まり? 21年GMOに続き楽天・三木谷社長も撤退の不穏
日刊ゲンダイは8月8日付の紙面で、女子プロトーナメントから楽天が撤退する可能性について報じたが、6日「スポニチアネックス」が関係者の話として「7月末に開催されていた国内女子ゴルフの楽天スーパー・レディースが来季は開催されない方針であることが5日に分かった」と配信した。
女子ツアーからの撤退といえば、2021年限りでIT大手のGMOインターネットグループが大会主催を降りたのは記憶に新しい。今季まで27年間、日本女子プロ選手権の特別協賛についていたコニカミノルタも今年の大会で契約を終了。来季からソニーグループが特別協賛となることが決まったが、GMOと楽天が抜けた7月の2週間は試合がない見込みだ。
楽天グループは先月9日に発表した今年1~9月期の連結決算の最終損益が2084億円の赤字。同期間の赤字は5年連続で、トーナメント撤退はその影響があるとみられているが、「三木谷(浩史会長兼社長)さんはメリットがあれば継続していたはずです」と、ある大会関係者はこう続ける。
「人気のある女子ツアーなら、GMOの後釜はすぐに決まると思われたが、来年も未定です。それには若手の海外流出も影響しているのではないか。最高峰の米女子ツアーで、古江彩佳、西村優菜のように小柄な選手でもシードは取れるし、優勝もできる。しかも、賞金総額は国内の約3倍(1億140万ドル=約149億円)。来季から最終戦の優勝賞金は400万ドル(約5億9000万円)と超ビッグ。その舞台へ、来年は稲見萌寧、最終予選会をクリアした西郷真央と、吉田優利が挑戦する。来年は桜井心那(写真)、原英莉花、岩井明愛、千怜の姉妹も最終予選会を受けるでしょう。この流れは変わることはない。プロアマに魅力を感じる企業も大会に金を出す意味が薄れます」
今季の女子プロは38試合で賞金総額約45億円。5年後、この数字はどうなっているか。