ブルージェイズが大谷翔平に総額1080億円も用意と…メジャーの球団経営は赤字にならないの?
エンゼルスからFAとなった大谷翔平(29)を獲得するため、各メジャー球団は目の飛び出るような金額を提示している。
「ジャイアンツは総額6億ドル(約880億円)」(FOXニュース)、「ドジャースは5億ドル(約740億円)以上」(ブリーチャーリポート)、「ブルージェイズは10億カナダドル(約1080億円)に近い金額」(トロント・サン)を用意して大谷にアプローチしていると報じられ、当初から予想されていた通り、契約総額は大リーグはもちろん、北米プロスポーツ史上最高額を更新するともっぱらだ。
3球団の中で最高額を用意しているとされるブルージェイズの1080億円は、2023年度の日本プロ野球で年俸総額トップ(外国人選手を除く)だったソフトバンクの39億8990万円の25倍超。それどころか、12球団の年俸総額319億円の3倍以上の巨費を大谷ひとりに出すことになるのだ。
メジャー球団はいったい、なぜこれだけの金額を捻出できるのか。
野球文化学会会長で名城大准教授の鈴村裕輔氏が言う。
「放映権料の規模だけでもメジャーはケタが違う。MLB機構が全国放送の放映権を売りさばいていて、これが年間約20億ドル(約2940億円)。加えて各球団ごとに地元のローカル放送局と結んでいる放映権料は30球団で年間21億ドル(約3090億円)ほどと言われています。ローカル放送局からの収入は球団ごとに違いますが、単純計算すると1球団あたり年間約200億円が転がり込んでくることになる。放送権料は複数年契約が基本ですが、契約更改するたびに金額が上がっています」