カブス入り今永昇太を待つ“強すぎる逆風”…日本人投手に相性悪い本拠地、打線援護も望み薄
カブスの本拠地リグレーフィールドは左中間、右中間とも112メートルと狭く、逆に両翼への打球は長打になりやすい傾向にある。MLB公式サイトが運営する「ベースボール・サーバント」によれば、過去3年間で1試合あたりの三塁打は1.206本でナ・リーグ3位だった。
今永は典型的なフライボールピッチャーで、DeNA時代の8年間での被本塁打は114、昨季は148回で17発を浴びた。現存するメジャーの球場ではレッドソックスの「フェンウェイパーク」に次いで2番目に古いリグレーは日本人投手に相性の悪いことで知られ、カブス時代のダルビッシュ(現パドレス)は19年に33発(リグレーで19本)を許して“被本塁打王”の不名誉を被った。ダル以外にもカブスでプレーした上原浩治、藤川球児ら4人の投手は、いずれも結果を残せなかった。
渡米1年目は打線の援護が望み薄だ。昨季のカブスはチーム打率.254(リーグ5位タイ)、総本塁打196(同8位)、総得点819(同3位)と打線が機能したものの、19年のナ・リーグMVPコディ・ベリンジャー(打率.307、26本塁打、97打点)がFAとなり、流出が濃厚。現時点では野手のめぼしい補強をしていないため打線の上積みは期待し難い。
仮に今永が好投しても、打線の援護がなく見殺しにされるケースも増えそうだ。