日本列島からマラソンが消える?2月にGWの陽気、大会事務局が「熱中症注意」促す異常事態
■気温15~20度超でのフルマラソンは脱水症状などのリスクが高まる
この異常な暑さが今年に限ったことならいいが、地球の温暖化はスピードを増すばかり。日本列島の1、2月が「マラソンに適している時季」と言えなくなる日も、そう遠くはないかもしれない。
そもそも全国のマラソン大会が1、2月に集中するのは、1年で最も平均気温が低いから。マラソンに適する気温は個人によって異なるが、上級者なら気温5~10度、一般の市民ランナーなら気温10~13度とされ、気温15~20度を超える中でのフルマラソンは脱水症状などのリスクが高まる。
ある大会の関係者が言う。
「例年こんな気温なら困ります。最も寒いといわれる2月に開催しているので、時季をずらすわけにいかない。気温が上がる前の早朝にスタート時間を早めるぐらいしか対策はないが、早朝だと集合時間に間に合わない参加者もいるでしょう」
真夏に行われる五輪や世界選手権のマラソンでは熱中症で棄権したり、ゴール直後に倒れる選手が多く、批判的な声が少なくない。温暖化が進む今、冬のマラソン大会も危機を迎えている。