司令塔・長谷川唯をよりゴールに近い位置で起用すべき 2年連続五輪出場も、なでしこには明確な課題
なでしこジャパンがパリ五輪アジア最終予選で難敵の北朝鮮代表を振り切り、2大会連続6回目の五輪出場を決めた。
中立地サウジアラビア開催の第1戦がスコアレスドロー。ホームでの第2戦を2-1で勝利したことで五輪行きを決めたわけだが、2試合ともGK山下杏也加(28=INAC神戸)の好セーブがなければ、五輪出場がかなわなかった可能性もあった。実力上位のなでしこ苦戦の原因は明白だ。
「迫力のある攻撃が見られない」「ゴール枠内を捉える決定力不足」「絶対的なエースFW不在」「シュートを狙っていく積極性の欠如」──。
言うまでもないことだが、サッカーは点を取り合うゲームである。どんなに堅い守りを誇ろうとも、無得点では勝ち点3を稼ぐことはできない。
五輪本番は、北朝鮮戦の招集メンバーが軸になり、基本布陣は昨夏のW杯で機能した3DFシステムで臨むだろう。
課題の「得点力不足」をどうやって解消するか? 北朝鮮戦でDFラインの前でボランチとして攻守に奔走し、ゲームをコントロールした英マンチェスター・シティー所属のMF長谷川唯(27)を相手ゴールにより近い位置に変え、攻撃の差配役を任せることである。