“投手”大谷の「球速低下」と「二刀流断念論」との戦い…2度目手術後は“選手寿命激減”と米論文
来季開幕からの投手復帰プランを明かしたドジャース・大谷翔平(29)。
しかし、完璧に投手としてのパフォーマンスを発揮できる保証はない。大谷同様、これまでも肘の靱帯修復手術を複数回受けた投手は何人もいるが、2度目の手術からの復帰後は、球威が低下するケースが少なくないからだ。
昨季の最速は3月のWBC予選プール・イタリア戦での164キロ、レギュラーシーズンでは163キロだったが……。(【前編】からつづく)
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京都府立医科大学整形外科の木田圭重医師は靱帯修復手術を複数回受けるリスクについて「手術成績(結果)は悪くなり、選手のリハビリも難しくなると思われます。米国の論文では、トミー・ジョン手術の再手術後の平均キャリアは2.6シーズンと、同年齢の投手の4.9シーズンより短くなるという報告もあります。術後の成績は初回よりも劣ります」と本紙で解説していた。
大谷は来年7月で31歳。年齢的にも上積みは期待しにくいだけに、下手をすれば復帰後160キロに届かない可能性は否定できない。