“投手”大谷の「球速低下」と「二刀流断念論」との戦い…2度目手術後は“選手寿命激減”と米論文
■前半戦防御率4点台なら打者専念も
大リーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう言う。
「トミー・ジョン(TJ)手術のリハビリでは体幹や下半身のトレーニングに励み、投球フォームを見直すことで復帰後は球威が増すのが一般的ですが、球速アップの恩恵を受けられるのは20代半ばまででしょう。2度目のTJ手術を受けるケースは30歳前後が多く、投手として下り坂に差し掛かっていると考えられます。典型的なのが、3年連続2ケタ勝利をマークした経験がある右腕クレビンジャー(現ホワイトソックス)で、22年(当時31歳)の復帰後、直球は3キロ以上低下したうえに、スライダーの制球が悪化し、今季も0勝(3敗)、防御率6.75と安定感を欠いている。大谷にも故障前のようなパフォーマンスが期待できない可能性はあるわけです」
打者専念の今季の活躍に米全国紙USA TОDAY、スポーツ専門局ESPNなど主要メディアは「来季以降も打者限定で出場すべき」と報じている。
「仮に投手に復帰する来季開幕からつまずき、前半戦を終えて防御率4点台であれば、チーム内から『二刀流断念』を勧める声も上がるはずです。ド軍は先発が山本ら豊富なだけに、先発としての立場が危うくなることも想定されます」とは前出の友成氏だ。