MLBでは意外にも低い指揮官の地位…選手の監督批判は寛容でも「球団批判」は命取り
マリナーズの右腕カービーは昨年9月、6回3分の1を5安打4失点で降板すると「七回は投げたくなかった」とサービス監督を批判。翌日に謝罪コメントを出すだけで済んだ。
しかし、球団批判はGM批判と受け取られ、球団を追い出されたり、選手生命を失ったりすることになる。
03年マリナーズのセットアッパーだったジェフ・ネルソンは、球団が7月末トレードで全く補強を行わなかったことを問題視して「去年は7月末に動かずポストシーズン進出を逃したんだ。今年もしなかったことは理解に苦しむ」と批判。当時のギリックGMは怒り心頭で、「そんなにトレードしろと言うのならおまえをトレードしてやる!」と速攻でヤンキースに放出してしまった。
度を越したGM批判で選手生命を失ったのは、08年にアストロズに先発投手として在籍していたショーン・チャコンだ。
チャコンはオールスターに選出されたこともあるベテランだったが、この年は不振だった。エド・ウェイドGMから呼び出しがかかった際も、成績不振を咎められることが分かっていたので、行くのを渋っていた。