大谷「ジャッジは勉強になる」の真意…立場上真似できない「常にフルスイング」のジレンマ
「手術をしなくても93~94マイル(約150キロ)くらいだったら投げられる感覚だったが、100マイル(約161キロ)とか、それを超える球速に耐えられるかといったら、たぶん耐えられなかったと思うので、手術の決断をしたという感じ」
実際、大谷の投打に渡るパワーはメジャーでもトップクラス。その気になれば、ジャッジのように常にフルスイングできるに違いない。
とはいえ、チームの勝利を考えたら、振り回してばかりもいられないのではないか。
例えば9日のヤンキース戦。1ー1の同点で迎えた三回1死一、三塁で放った左前適時打は、明らかに走者を返すための軽打だった。
プロスポーツ史上最高額となる1000億円超で、11年連続プレーオフ進出中の常勝球団にFA移籍。勝利に貢献して当然の状況におかれたことによって、これまで以上に一発ばかり狙うわけにはいかなくなったのだろう。
11日現在、15本塁打はリーグ3位タイ、打率.310は同4位、41打点は同9位タイ。三冠王も狙える成績を残しているのはチーム打撃を優先している結果なのだ。