試合に出続けたい大谷翔平vsブレーキ踏むドジャース首脳陣…早くも指揮官“制約”明言で衝突不可避
一番の目標は「うまくなること」
大谷は暮れに放送されたNHKスペシャルで、念願だったワールドチャンピオンになり、これから9年間は何を見据えながらプレーするのか、と聞かれてこう答えている。
「それはもう、うまくなりたいという、シンプルに。そこだけかなと思いますね。ワールドチャンピオンは、チームのシーズンの目標ではあると思うんですけど、野球人生の大きなくくりで言えば、通過する中でのひとつのタイトルなので。自分が一番やりたい目標というのは、野球自体がうまくなって、自分が現役のうちにどれだけ多く自分が納得できるものを残していけるかということなので」
そしてMVP3回、2年連続本塁打王、50本塁打-50盗塁、ワールドチャンピオン……昨年まで数々のタイトルを獲得しても「良いペースで来てるなと思いますけど、100点満点のペースではもちろんない」とも言った。
すでに2度、右肘靱帯の修復手術を経験。あと1回、同じ症状になったら、投手を断念することも示唆している。二刀流選手としての投手寿命は限られるだけに、なおさら一日でも早く投手として、二刀流選手として納得する域に近づきたいのだ。
投げて打っての二刀流は人一倍、体に負荷がかかる。しかも大谷が目指しているのは人より速い球を投げ、人より遠くに打球を飛ばす実にパワフルな二刀流だ。その体にかかる負荷はハンパじゃない。
それが分かっているからこそ、首脳陣はブレーキをかけようとする。10年1000億円超の先行投資をしている球団にとって、大谷は観客と勝利を呼べる最大の商品でもある。縄でくくりつけてもムリはさせたくないのが本音だろう。
だが大谷には、自分はできる限りの体調管理をしているという自負がある。睡眠や食生活に人一倍気を使い、十分過ぎるトレーニングもこなしている。そのうえでプレーできると判断しているのだし、野球がうまくなりたい、だからプレーしたいという欲が根底にあるからこそ10年1000億円超の価値を生み出したとも言える。
今季は投打の二刀流という再び困難なステージに入るだけに、試合に出続けたい大谷とブレーキを踏む首脳陣のギリギリのせめぎ合いは避けて通れそうにない。
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ところで、いまや本場米国でメジャーリーグの顔となった大谷だが、2028年ロス五輪に本人は乗り気でも「出場できない可能性」が濃厚だという。いったいなぜか。どうして大谷は大舞台に立てないのか。その「3つの理由」とは。
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