青学大・太田蒼生が東京マラソンで魅せた「実業団選手には決して真似できない」果敢な走りっぷり

公開日: 更新日:

それにしても、途中棄権ではあったが、太田の積極策は、これまでの日本選手には見られなかった勇気ある走りではなかったか。

「初マラソンで2時間2分台の記録が狙えるペースを経験したことは財産になったでしょうが」と、ある実業団関係者がこう言う。

「太田君は大学生ですから、このレースで失敗しても失うものはない。でも、実業団の選手は所属する会社だけでなく、家族なども背負っています。第2グループでも1キロ2分55~56秒、第3グループで2分57~58秒のペース設定でしたから、仮に第3集団に付いても日本記録を狙えた。そこに気温の上昇やライバルとの駆け引きなどもあり、日本人トップで日本記録を更新すればベストというプランで臨む。世界陸上の代表が懸かっているレースですから、実業団選手にギャンブルはできませんよ」

 太田は主催者を通じ「今回のレースは低体温と低血糖により途中で離脱してしまいましたが、前半から自分のやりたいようにレースを運び、世界のレベルを知れて良い経験ができました。オリンピックで金メダルを取るために一歩踏み出せたと思います。次はもっと長く世界と戦い、3年後にはオリンピックで勝ちます」とコメントした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    小室佳代さんは眞子さんを「配偶者」と呼び、秋篠宮さまは圭さんを「夫の方」と呼ばれ…自伝本が深めたミゾ

  2. 2

    松坂桃李「御上先生」は連ドラの“勝ちパターン”を外してしまった? 1ケタ陥落で疑われる《失速と中だるみ》

  3. 3

    開成合格でも渋幕に入学する学生が…強力なライバル校出現で揺らぐ唯一無二の存在

  4. 4

    “選挙のプロ”立花孝志まさかの凡ミス赤っ恥…第一声「神戸→船橋」急きょ変更のお粗末

  5. 5

    中村芝翫「同棲愛人と破局宣言」で三田寛子の夫婦関係はどうなる? “梨園の妻”の揺れる心中

  1. 6

    小室圭さん母・佳代さん まさかの「自伝本」出版に宮内庁が困惑…“魂の訴え”で秋篠宮家にまた逆風か

  2. 7

    三田寛子はアイドルから“梨園の妻の鑑”に華麗なる転身も…夫の不倫癖で扇千景さんの境地になれない

  3. 8

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希 異例の「マイナー相手に実戦登板」で見えた首脳陣の痛恨トラウマ

  5. 10

    なぜオリ山岡泰輔だけが名前を晒されたのか…SNSでは「不公平」「一律公表すべき」の声