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友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

大谷フィーバーに沸く裏で…エンゼルスが抱える「深い闇」

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 本来なら元部長のような幹部職員は選手の薬物乱用を止める立場にあるのに、逆に乱用を助長し、結果的に球団の準エース級の投手を死なせてしまったのだから、その罪の重さはA級戦犯レベルだ。エンゼルスは、この損失をいまだに埋められずにいる。

 エンゼルスをダメにしたトンデモ職員はもう1人いる。昨年3月に解雇されるまでビジター用クラブハウス・マネジャーをしていたブライアン・ハーキンスである。この人物は「粘着物作りのエキスパート」として知られ、各種の物質を調合して作った「ゴーゴー・ジュース」は粘着効果が高いのに使用した痕跡が残らないと評判に。ビジターチームの投手たちは現金でハーキンスから直接購入し、早速ゲームで使って成果をあげていた。エンゼルスの球団職員が秘伝の粘着物を自軍ではなく、ライバルチームの投手たちに売って好投を支えていたのだから、これ以上の利敵行為はないと言ってよい。ところが、のんびり体質の球団はそのことに気付いておらず、19年のシーズン終了後、粘着物汚染の実態を調査していたMLBから通報が来て初めてハーキンスの利敵行為を知り、事の重大さに青くなった。

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