「河童のお弟子」泉鏡花ほか著、東雅夫編

公開日: 更新日:

 ある精神科病院に入院中の患者・第23号が誰彼かまわずしゃべるところによると、彼は3年前の夏、穂高山へ登る途中、深い霧に立ち往生。仕方なく梓川の河原で食事をしようと準備をしていたが、振り返ると、その作業をのぞき込んでいた河童がいたという。河童を夢中で追いかけた彼は、穴に落ち、気が付くと大勢の河童に囲まれていた。チャックという河童の医師に診察を受け、世話になった彼は、この国の法律で定める「特別保護住民」として彼らと生活を共にすることになった。(芥川龍之介著「河童」)

 同時代を生きた「おばけずき」3人、泉鏡花・芥川龍之介・柳田國男の河童にまつわる作品を集めた異色作品集。(筑摩書房 1200円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出